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第20回 超よくわかる「特定技能」(第10回)【工業製品製造業分野】 ~あらゆる業種で深刻な人手不足が進む工業製品製造業の最後の希望、特定技能をわかりやすく説明~


工業製品製造業分野は、もともと、素形材産業分野、産業機械製造業分野、電気・電子情報関連産業分野という3つの分野があったものが統合されてできました。

業務区分も最初は、機械金属加工、電気電子機器組み立て、金属表面処理の3区分だったのが、2026年6月以降は17区分となりました。

いかにあらゆる工業製品製造業分野で人手不足が深刻になっているのかが分かります。

令和7年12月末時点(速報値)で、特定技能1号が約38万2,000人、特定技能2号が約6,700百人、そのうち工業製品製造業分野はそれぞれ約5万7,000千人、約840人となっています。

令和11年3月末までに19万9,500人の受入れを予定しています。

今回は日本の第2次産業、特に工業製品製造業分野における人手不足の最後の希望である特定技能を取り上げて、わかりやすく説明いたします。

いつものように、在留資格該当性、上陸許可基準適合性と順番に説明していきます。

1. 在留資格該当性

 在留資格該当性とは、外国人の方々が日本において行おうとする活動が、入管法別表第一の下欄に掲げる活動、又は別表第二の下欄に掲げる身分又は地位を有する者が行う活動のいずれかに該当することを求めるものです。

(1) 業務区分該当性

特定技能の業務について、いかなる技能を必要とするものであるかについては、特定技能分野等省令において、基本方針にのっとりそれぞれ分野に係る分野別運用方針及び運用要領で定める水準を満たす技能とすると規定されています。

2026年6月時点の状況は、以下の経済産業省の資料が非常に分かりやすいですが、工業製品製造業分野の特定技能外国人の受入れにあたっては、

ア 外国人の業務が受入れ対象の業務区分に該当しているか
イ 外国人が活動する事業所が受入れ可能な日本標準産業分類に該当しているか

の両面から判断します。

アの業務区分については、分野別運用方針等で規定されています。 2026年6月時点で 1号特定技能外国人は17区分、2号特定技能外国人は3区分となっています。

ア 特定技能外国人の受入れ対象の業務区分

具体的な業務区分は、以下の経済産業省が作成された資料が非常によくまとまっています。

2026年6月に機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理等の10区分に、青色の星印の付いている7区分が追加されました。また、黄色の星印の付いている既存の6区分では、赤字の「従事する業務」が追加されました。

なお、2号特定技能外国人が従事できるのは、①機械金属加工 ②電気電子機器組立て ③金属表面処理の3区分に限られます

いずれの業務区分に従事する場合も、これらの業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務(例:原材料・部品の調達・搬送作業、各業務の前後工程作業、クレーン・フォークリフト等運転作業、清掃・保守管理作業等)に付随的に従事することは認められます。

業務区分(1/2)
業務区分(2/2)

イ 特定技能外国人の受入れ可能な事業所の日本標準産業分類

1号特定技能外国人を受入れ可能な事業所の日本標準産業分類は、以下の通りです。

なお、事業主に係る要件ではなく、事業所に係る要件であることに注意が必要です。

また、飲食料品製造業分野も事業所に係る要件でしたが、事業所が、日本標準産業分類の「主として」食料品製造業、清涼飲料製造業等を行っていることを求められます。

一方で、工業製品製造業分野の事業所では、「主として」までは求められておらず、以下の対象となる日本標準産業分類の産業を行っていれば良いと言うことになります。

その産業を行っているかどうかの判断は、当該事業所において、直近1年間で、対象となる産業について製造品出荷額等(売上)が発生しているかどうかによって行います。

産業分類(1/2)
産業分類(2/2)

2号特定技能外国人を受入れ可能な事業所の日本標準産業分類は、以下の通りです。

産業分類(第2号)

(2) 受入機関適合性

受入機関適合性、すなわち、適合特定技能雇用契約の適正な履行の確保に係る基準及び適合1号特定技能外国人支援計画の適正な実施の確保に係る基準については、工業製品製造業告示第3条に以下のアを含む内容が規定されています。

ア 1号特定技能外国人を受け入れる事業所ごとに以下の特定技能外国人受入事業実施法人である一般社団法人工業製品製造技能人材機構(JAIM)に加入するとともに、JAIMが策定する特定技能外国人の適正かつ円滑な受入れの実現のための行動規範を遵守することが求められます。経済産業省は関係省庁、JAIMとともに製造業特定技能外国人受入れ協議・連絡会を設置し、制度に関わる大きなルール作りをしています。

2. 上陸許可基準適合性

工業製品製造業分野において特定技能の在留資格で受け入れる外国人は、以下に定める試験に合格した者(2号特定技能外国人については、実務経験の要件も満たす者)となります。以下の経済産業省の資料が分かりやすくまとまっています。

(1) 1号特定技能外国人

工業製品製造業分野において特定技能1号の在留資格で受け入れる外国人は、次のア及びイに定める試験に合格した者とします。

なお、業務区分に対応する技能実習2号を良好に修了した者については、必要な技能と日本語能力の各水準を満たしているものとして、技能試験及び日本語能力試験が免除されます。

ア 技能水準

次のいずれかの試験に合格することが必要です。

① 業務区分毎の製造分野特定技能1号評価試験
② 令和9年度から開始する育成就労からの切替ルートとして、育成就労終了までに、業務区分毎の主たる技能のそれぞれに該当する所定技術の技能検定3級等
(所定技術については工業製品製造業運用方針の別表3を参照)

イ 日本語能力水準

「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上の水準と認められるもの

(2) 2号特定技能外国人

工業製品製造業分野において特定技能2号の在留資格で受け入れる外国人は、次のア①及びイに定める試験に合格した者であり、かつ、ア②に定める実務経験の要件も満たす者とします。

ア 技能水準

① 技能水準

業務区分毎の製造分野特定技能2号評価試験及びビジネス・キャリア検定3級、またはそれぞれに該当する所定技術の技能検定1級
(所定技術については工業製品製造業運用方針の別表2を参照)

② 実務経験

日本国内に拠点を持つ企業の製造業の現場において、自らの判断で業務を遂行できる能力を要する業務に従事した実務経験を要件とする。

イ 日本語能力水準

 「日本語教育の参照枠」のB1相当以上の水準と認められるもの

特定技能に必要な試験


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